BUDDY RICHのアルバム・・・備忘録
紹介するアルバムは前のブログでアップしたモノの要約です。
アルバムは全部で4枚です。
THE WAILING(’55録音 ’89再発 ポリドール)モノラルです。
メンバーはSIDEA1、2がバディ・リッチ・アンサンブル、SIDEA3、SIDEB1、2、3がバディ・リッチ・クインテットです。
バディ・リッチ・アンサンブル
tp:サド・ジョーンズ、ジョー・ニューマン
ts:ベン・ウエブスター、フランク・ウエス
p:オスカー・ピーターソン
g:フレディー・グリーン
ds:バディ・リッチ
バディ・リッチ・クインテット
tp:ハリー・エディソン
as:ソニー・クリス
p:ジミー・ロウルズ
b:ジョン・シモンズ
ds:バディ・リッチ
A 1.THE MONSTER 2.SUNDAY 3.SONNY AND SWEETS
B 1.SMOOTH ONE 2.BROADWAY 3.THE TWO MOTHERS
これはノーマン・グランツならではの豪華な顔触れによるオール・スター・ジャム・セッションです。
特にバディ・リッチ・アンサンブルのメンバーは編成からして完全にグランツ好みの同種楽器の組み合わせによる競演効果を狙ったJATP流ブロウ合戦のスタジオ版を目指した企画であることは明らかである。
一方バディ・リッチ・クインテットは40、50年代におけるごく標準的なコンポ編成であり、ちょっとファンキーな風味をきかせた寛いだセッションとなっている。
その上、このアルバムにはソニー・クリスの入ったクインテットの2曲を追加した特別盤となっている。この2曲は本邦初登場なのである。
THE MONSTERは急速テンポによるリッチのオリジナル・ブルース。冒頭からリッチとピーターソンが激しく競り合い、ベンの豪快なテナーの後、ニューマン、サド、ウエスのソロを経て、ニューマン、サド、ニューマン、それ以降はサド、ニューマンの順でエキサイティングなフォー・バーズが展開される。最後はリッチがスピード感溢れるドラム・ソロで締め括っている。
SUNDAYはスタンダード・ナンバーです。ベンがリラックスしたテーマでリードした後、ウエスがアドリブ・コーラスの先頭を切ってソロをとる。続いてサド、ピーターソン、ベン、ニューマンとソロがリレーされ、ラストのテーマはサビから入り、ピーターソン、ベンでまとめている。
SONNY AND SWEETS、これ以降はクインテットの演奏である。中身はオスカー・ペティフォードが作ったブルース・イン・ザ・クローゼットである。次々と出るグルーヴィなソロが見事。
SMOOTH ONE、クリスのソロは独特のブルージーな味を湛えている。エディソンも彼らしい繊細な味わいと甘さを示した好プレイだ。ロウルズも味のあるプレイを披露する。
BROADWAYでは全員がソロをとり、何れも寛いだ味のあるプレイでヴェテランとしての持ち味を示している。
THE TWO MOTHERSはリッチ、エディソンの共作の早いテンポによるリフ・ブルース。ここでも全員が粋なソロを繰り広げている~ライナー・ノーツ。
このアルバム、文句なく良いです。盤面も良好でバッチし。
THE MONSTERの入っているアルバムを探して辿り着きました。何と言うドラミングだ。最高ー、っと叫びたい。
オリジが発売された時私は未だ7歳です。こんな曲知る由はないですね(爆)。
MERCY、MERCY(’68録音 東芝音楽 ¥2,000.-)盤は赤盤です。
盤には若干の擦れはありますが、再生上は問題ないです。ジャケットは良い状態です。
この東芝盤の発売年は不詳です。
Ⅰ 1.MERCY MERCY MERCY 2.PREACH AND TEACH 3.CHANNEL 1 SUITE
Ⅱ 1.BIG MAMA CASS 2.GOODBYE YESTERDAY 3.ACID TRUTH 4.ALFIE 5.ODE TO BILLY JOE
これは楽団結成後2年目の作品である。
MERCY MERCY MERCY はキャノンボール・アダレイ・クインテットのピアニスト、ジョー・ザビヌル作曲の大ヒット曲です。キャノンボール・アダレイの同名アルバムが有名です。作曲が’66ですからバディ・リッチが新しいものに常に意欲的なことが良く分かる。
PREACH AND TEACH はドン・セベスキーの編曲です。アート・ペッパーの輝かしいサウンドが何とも言えず素晴らしい。全体にドライブの掛かったパンチの利いた演奏である。何とこの時にはアート・ペッパーが参加していたのです。
CHANNEL 1 SUITEでは第三楽章に入るとアート・ペッパーがフィーチャされブリリアントな演奏が続く。後半はバディ・リッチの驚異的なテクニカル・ドラム・ソロとなる。
BIG MAMA CASS はドン・セベスキーのオリジナルで、現代的なロックタッチの曲で現代の若者のセンスにピッタリ来るビッグ・バンド・ジャズである。
GOODBYE YESTERDAY はリズムセクションがタイトにドライブするのが聴きものだ。6分を越える充実したナンバーだ。
ACID TRUTH はドン・メンサの作品でエリック・ドルフィーに捧げられたブルース作品。サイケデリックなテーマのアンサンブルは中々興味深い。
ALFIEはおなじみ映画のテーマ曲でバート・バカラック作品です。アート・ペッパーのバラード演奏はまさに絶品です。美しく整ったアンサンブルとの対比も美しく、バディ・リッチの成熟を思わせる演奏の一つである。
ODE TO BILLY JOEは原曲よりも大幅に早いテンポで演奏されているが、しゃれたセンスの編曲がこの曲から新しい魅力を引き出している。後半ではバディ・リッチがドラム・ソロも演じて曲が大いに盛り上がる~ライナー・ノーツ。
本盤は岩波洋三の解説である。キング盤の行田氏の方が説明が細かい。と言うことでここにはミックスして引用させて頂きました。
TOGETHER AGAINーFOR THE FIRST TIME(’78録音 CENTURY RECORDS ¥2,500.-)DD盤です。
これはMEL TORMEがBUDDY RICHと組んだアルバムです。
A 1.WHEN I FOUND YOU 2.HERE’S THAT RAINY DAY 3.BLUES IN THE NIGHT
B 1.BLUESETTE 2.YOU ARE THE SUNSHINE OF MY LIFE 3.I WON’T LAST A DAY WITHOUT YOU 4.LADY BE GOOD
MEL TORMEのヴォーカルは今回再評価しました。以前は余り好きでありませんでしたが中々渋くて良いかも...。
CLASS OF ’78(’78発売 GRYPHON)
この時61歳です。
BUDDY RICH BANDは次の通り。
STEVE MARCUS(1st t、ss)、ALAN GAUVIN(2nd a、fl、ss)、CHUCK WILSON(1st a、fl、ss)、GARY BRIBEK(2nd、ts、cow bell)、GREG SMITH(baritone、cabasa)、MATT JOHNSON(1st tb)、DALE KIRKLAND(2nd tb)、EDWARD EBY(btb)、CHUCK SCHMIDT(1st tp)、DEAN PRATT(2nd tp)、JOHN MARSHALL(3rd tp)、DANNY HAYES(4th tp)、TOMMY WARRINGTON(b)、BARRY KEINER(key)
A 1.BIRDLAND 2.BOUCIN’ WITH BUD
B 1.CAPE VERDEAN BLUES 2.FIESTA 3.FUNK CITY OLA
これは輸入盤ですので試聴感想のみです。
久々のリッチ節だ。初っ端から全開で素晴らしい。このアルバムは全曲良いですね。
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