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2010年8月24日 (火)

究極の電源環境(2)

標題の件、矢張り皆さんの関心は高いようで、これの元記事は人気記事ランキングも1位になりました。有難うございました。

それで私なりにこの電源環境に付いて整理をしてみました。

究極度順位

1.2本立て1需要1契約方式・・・電力会社により対応は異なる

2.マイ柱トランス方式・・・6600Vの高圧線が来ていない場所には設置出来ない。例:我が家のような山の中の家

3.メーター直下分離方式・・・上記1.2.に比べコストも安く極めて現実的

これ以外はどれだけコストを注ぎ込んでも余り意味はないので相応のレベルで良いと思います。

ましてやマンション等集合住宅の場合は使用電力量の変更もままなりません(建物全体のトータル使用量(戸数等)を想定して予め建物管理会社が電力会社と包括契約しているので個々人が勝手に容量アップしたりするとパンク(停電)する可能性がある)ので思い切ったことは出来ません。

変更する場合は予め電力会社なり、建物管理会社に確認をする必要があります。もぐりで俺だけならいいや、は先行き↑の不測の事態を引き起こしかねません。

その点からも戸建てが優位です。特に集合住宅は築年数が経っている物件ほど容量は少ないと思われます(昨今の電気製品の使用増化に伴い新しい物件ほどそれに対応していると思われるので)。

更にノイズの面からすると物凄い戸数が同じ電線にぶら下がっている訳ですから良い筈はないですね。

電力会社の基本姿勢は電力の安定供給にありますので付帯するノイズとか質的な面は全く考慮されていません。

因みに電圧の許容範囲は101V±6V、202V±20Vの範囲で供給するように決められています。この範囲であれば電力会社は安定供給していると言うことになります。

これの確認場所は通常メータ直下です。分電盤が外部にある場合はそこで確認することもあるようです。

従ってそこから使用する場所が離れていればいるほど電圧は降下する可能性があります(引き回し線の径で降下する度合いも違って来ます)。

なお、上限の107Vは電力会社としてはOKですが、住宅では電球とかは切れ易くなる傾向は高くなります。・・・通常の電化製品では許容範囲だと思われますが...。

心配な方は家の中の電圧を測って貰い高いようだと柱状トランスでの送り出し電圧を調整して貰う手もあります。通常は104V程度で送っていると思われます。引き込み線等の長さも考えて降下度合いを見ているようです。

だからと言ってオーディオに定電圧電源システムを使用するのは止めた方が良いですよ。間違いなく音は悪くなります(静かになります=元気がなくなります⇒死んでいます。゜゜(´□`。)°゜。)。

特にメインアンプの瞬発電力には対応し切れません。従って音はナマクラになります。・・・経験者は語る、です。

例えが的を射ているかどうかは分かりませんが、人間の血圧と同じで安静状態と興奮状態では勿論違うし、安静状態でも時々刻々変化します。

電圧も同じで許容範囲内での変化まで抑え込んで一定にすれば、デメリットこそあれメリットはありません。

何でもそうですが、無理やり抑え込むのは良くないのです。素の状態で一番良いのが一番なのです。

化粧の濃い女性が好きな人はスッピン美人はお好みではないかも知れませんが...。失礼しました。

因みに我が家のオーディオルーム内での分電盤の電圧はそれぞれ103V、206Vと普通でした(爆)。

たまたま機会があったので東電に測って頂きました。通常は無料ではやってくれません。

勿論この電圧値も普遍的なモノではなく周辺事情により又時間帯により当然上下します。飽く迄も目安です。・・・許容範囲内であれば一喜一憂しないのが一番です。

この時に使用した機器の物凄さ、これは電源の専門業者でも持っていない、と思われる凄いモノです。流石本家本元と思いました。

大きさは我が家のSWの匡体より一回り大きいアルミ?箱に格納されていました。SWの大きさを知っている人にはどれほどのモノか分かりますね(爆)。

たかが電圧計がですよ。

さて、今流行りの太陽光をエネルギー源とした方式は電力会社供給のモノに比べて更に質的な面で不安定な要素があるので全てをこれで賄おうとしている方は事前に良く検討された方が良いと思います。・・・オーディオを趣味としていない人には関係ない話です。

その他の方式も同様で安定電力の確保の意味では問題がなくてもオーディオにとっての生命線である質的なことは何一つ考えられていませんので要注意です。

そして最も重要なことは

1.2本立て1需要1契約方式

2.マイ柱トランス方式

3.メーター直下分離方式

をされる場合でもこれは基本的な状態での順位であり、それぞれ同じ方式を採用しても中身の吟味・扱い方で更に細かく優劣の差が現れます。

勿論、1.2本立て1需要1契約方式、2.マイ柱トランス方式の何れの場合でも3.メーター直下分離方式にすることが前提ですよ。

その後の対応は皆さん、それぞれに工夫して対応されることで更なる高みに近付くのではないでしょうか。誤解のないように言っておきますと何もコストの高い材料を使うばかりが能ではない、と言うことです。

ハイエンド製品(高いだけの意味で能力的なことは別問題)並びにヴィンテージモノ(これは高い上に、部品の劣化度合いが全く分からないので素人が手を出すと大火傷の元となります)を惜しげもなくとっかえひっかえしている財政事情の良い方は頭を切り替えて是非「1.2本立て1需要1契約方式」を検討してみては如何でしょうか。

こちらの方が余程根本的な改善になると思いますが...(尤も趣味嗜好が違えば関係ない話ですね)。

それが適わない人は「2.マイ柱トランス方式」でしょうし、

これも物理的な問題で適わない人は「3.メーター直下分離方式」を選択するしかないでしょうね。

兎に角これ以外(更に下流域で)しか検討の余地がない方は1.~3.以上にコストを掛ける意味合いは更々ないので程々にした方が無駄遣いにならなくて良いと思います。

どれだけやっても限界点が低い環境下ではその上は絶対に望めませんから...。言い換えればその限界点の低い環境下から脱することが先ず最初の一歩です。・・・この場合の環境とは元々の「部屋と電源の環境」を指す。

オーディオはとどのつまりお金を掛け過ぎないで如何に楽しむか、ですから身の丈が丁度良いのです。お後が宜しいようで...。

蛇足

最後まで読んで気が付かれた方もおられるでしょうが、コスト無視すれば1.2本立て1需要1契約方式+2.マイ柱トランス方式(オーディオ部屋)の抱き合わせが最高でしょうが、otoさんのようにことの序にする場合でもない限り、コストアップは図り知れません。

これが出来たのも常に立ち位置をニュートラルにしていたからこの発想が生まれたのでしょう。

私のようにしがらみの多い人間にはとても辿り着かないアイデアです。ましてやいつもトップギアに入れている方には想像だに出来ないでしょうね。

otoさんに言わせると1.2本立て1需要1契約方式を実施出来れば2.マイ柱トランス方式は電柱の場所が離れている等極めて悪条件の場合に考えれば良い、と言う程度のことのようです。それほどにこの段階でピュアサウンドと言うことのようです。

これを実現された日には粗が見え過ぎて困るでしょうね、きっと...。┐( ̄ヘ ̄)┌ フゥゥ~・・・これはこれで困ったチャンですね(爆)。

なお、この記事に関する内容の質問には私は専門家でもなくこれ以上の知識は持ち合わせておりませんのでご容赦願います。ご不明な点があればご自身で勉強して下さいm(_ _)m。

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コメント

x103okayamaさん、今晩は。
>いつも電源の記事が上位になりますね。
これは過去1ヶ月間の累計数ですが、変動が少ないと言うことであれば、いつも少しづつ見て下さっている方がおられると言うことでしょうか。
>重ね重ね閉鎖が残念です
HPではなくブログのことですね。今でも生きていますよ。先日完全に現在の会社仕様で中身が変更されていますが表は変わらないと思います。
無料のまま、存続出来るようであればそのままにしておこうかとも思っています。更新はしませんが...。
今でも少しですが、旧アドレスでご覧になっている方がおられるようですよ。
>電圧測定
私も過去に3回1週間単位で計測して頂いたことがあります。それで現在の仕様に漕ぎ着けたのですが...。(爆)
電圧は生きモノですから変動は当たり前です。恐らく深夜が一番良いでしょうがそこまで神経質になる必要もないし、又そうなったら楽しくないですよ。
>太陽光発電
色々なところで影響が出て来ているのですね。電力供給側はオーディオ的な配慮は全くないですから、まさに絶滅危惧種となりつつありますね。残念です。

投稿: EVA | 2010年8月24日 (火) 21時45分

EVAさん、こんばんは。

いつも電源の記事が上位になりますね。
以前のHP(一部掲載してくださっていますが)は画像もあり
たいへん示唆に富んでいました。(重ね重ね閉鎖が残念です)

今月124時間ほど電圧測定を受けましたが、30分平均のグラフで
随分変動がありました。(許容範囲には収まっていました)

最近は太陽光発電の受け入れで送り出しの電圧をあまり上げられ
ないそうで、調整がなかなか難しいと言われていました。

投稿: x103okayama | 2010年8月24日 (火) 21時29分

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