A・ライオン生誕100年ブルーノート再発盤(2)・・・備忘録
これは’08.7.16アップの要約です。
今日紹介するのは2枚目のCOOL STRUTTIN’(’58.1.5録音)です。
Ⅰ 1.COOL STRUTTIN 2.BLUE MINOR
Ⅱ 1.SIPPIN’ AT BELLS 2.DEEP NIGHT
メンバーはART FARMER(tp)、JACKIE MCLEAN(as)、SONNY CLARK(p)、PAUL CHAMBERS(b)、”PHILLY” JOE JONES(ds)です。
このアルバムはブルーノートの数々の名盤の中にあっても屈指の人気アルバムの一つである。
クラークの演奏は自然な流れに任せるまま。それともう一つは彼が好ましく、力強いブルース・フィーリングを持っていることだね、と本セッションでトランペットを吹いているアート・ファーマーが原盤ライナーの中で述べている。
加えてサイドメン一人ひとりが持っている個性の良いところが全て出ている作品がこのアルバムなのだ。
この録音の5年後クラークは過度の麻薬使用による心臓発作の為にわずか31歳でこの世を去ってしまう。いつかアルバムにする積りで沢山のレコーディングをしていたが計算違いだったのは余りにも早くこの世を去ってしまったことだ。
有名になる前のことだからね。と言うことで彼がアメリカで評価されなかったのではなく、評価されるべき時間を与えられなかったと言うことだったのかも知れない。
クール・ストラッティンはメロディの動きからこのタイトルをつけた。全体に流れている、スマートでくつろぎに満ちた雰囲気がたまらない。
ブルー・マイナーはもう一つのクラークのオリジナルでタイトル通りファンキー・ジャズの哀感といったものが一層色濃く投影されている。刺激と創造性に満ちた最高のアドリブ表現がここにある。
シッピング・アット・ベルズはマイルスの曲ですがこのアルバムの演奏では寧ろ溌剌としたファンキー・ジャズの躍動感に貫かれている。
ディープ・ナイトは唯一のスタンダード・ナンバーです。バド・パウエルの演奏を耳にして彼なりに料理することを思いついたのだと。クラークの演奏はくつろぎの中にパウエルのタッチをたくみに模写しているのが分かる。コードのハーモニーも美しくこれもクラークの持ち味が最高に発揮されたトラックになっている~ライナー・ノーツ。
このLPも国内盤・輸入盤の復刻盤を持っています。2枚あります。
これも聴き比べをして見ました。
復刻盤:今聴いても新鮮な音で感激してしまいます。べースの音なんかゾクゾクモノですね。
ST-81588(’77発売 キング):同じレベルで再生したのですが音圧が高いですね。私的にはこちらの方がより鮮明に聴こえるので好きですね。ベースの音が更に図太く豪快です。
ST-1588:何故かこのLPはノイズが多く感じられる。音の線も細め。
面白いですね同じ原盤から時代がずれて発売されたものですがメーカーの違いか夫々に少しづつ特徴が出ています。
このアルバムから7/12に200V分電盤工事後の状態で聴きました。
| 固定リンク | 0
「BN再発盤」カテゴリの記事
- A・ライオン生誕100年ブルーノート再発盤(20)・・・備忘録(2010.11.24)
- A・ライオン生誕100年ブルーノート再発盤(19)・・・備忘録(2010.11.19)
- A・ライオン生誕100年ブルーノート再発盤(18)・・・備忘録(2010.11.12)
- A・ライオン生誕100年ブルーノート再発盤(17)・・・備忘録(2010.11.06)
- A・ライオン生誕100年ブルーノート再発盤(16)・・・備忘録(2010.10.30)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント