オーディオ中級編(下)~1980年代(11)
今日はダイナコ(1980年代(5)に記述)の次に手掛けたSPに付いて書いてみます。
更に口径は小さくなって10cmのユニットです。コーラルの4A70です。
SP以外は大掛かりな装置となっていますが、部屋が狭いのでSPはドンドン小さくなって行きます(;´Д`A ```。
その分、細かい音の聴き分けは良く出来ます。勿論これで低音がどうの、何てレベルでは全くありません。
このSPを軸にバッフル板のみの使用(所謂平面バッフルタイプと言う囲いのないもの)から、次は当時ラックスを退職されお父上の木工所を引き継ぐ形でオーディオ界に参入されたYさんのことを知り、最初ブナの合板でキャビを作って貰いました(’85頃のことです)。
その後当時でも珍しいミズメザクラ材の合板を使用したキャビを作って貰いました(この話は又後で)。
今日は先ず、4A70の改造の話から...。
センターキャップのアルミを取り、私が試行錯誤して形状を決めたセンター資材を取り付けました。
この材料は柘製作所(台東区)と言うところに連絡して葉巻用のパイプ材のブライヤーを使用して作って貰いました。
この木に注目したのは当時この木をカートリッジのハウジングに採用していたGOLDBUG社と言うメーカーがありました。
しかし、私は微小振動が音に与える影響が大きいこの部分への使用は問題だと思っていました。要するにダンプ材となってしまうと判断したのです。基本的に信号はダンプさせない方が良い。
振動は寧ろ高速で逃がす方が良い。
しかし入り口と出口では事情が違います。
最終出口でカンカンした音は不要だし、邪魔です。
そこで適度にポーラス状のこの木材(地中の根株)に注目した次第です。
以上は私が当時ない頭を使って導き出しただけで、その効能が正しい方向かは他の何かと比較をしたとか確認もしていませんので独りよがりの結論です。・・・余り突っ込まないで下さい。
と言うことで馬鹿なことをやっているなと読んで頂ければ幸いです(;´Д`A ```。
私は図面を書いて直接持って行って説明してお願いしました。応対して下さったのは社長だか誰かは覚えていません。でも事前にアポをとってからの訪問だったので社長の可能性が高いですね。良く作って下さったと感謝しています。・・・欲を言えばセンターの貫通孔はライフル銃の様に螺旋に切って貰いたかったのですがそこまでは無理でした。
狙いはピストルとライフルの違いです。
即ち音を遠くへ飛ばしたかったからです。・・・これも正しいかどうかは私の当時の思い付きで全く何の根拠もありません(爆)。
音を飛ばす目的とアルミ等の金属に比べ柔らかい雰囲気を狙ったのです。
勿論ユニットの中身はボイスコイルの巻き替え、モール線の変更(先述のコードの芯線を利用)をしていますので原形を全く止めていません。
私は気に入ったモノは相当数買う癖があるのでこのユニットも5セット位買ったと思います。現在、2セット残っています(使い倒した状態です)。
バッフル板に使用したのは特殊強化木と言うミズメザクラ材を2千数百気圧掛けて圧縮した合板です。勿論カチコチで、比重も高く水に沈みます。↑のYさんに後ほど作って頂いたキャビの材とは硬さが違います。
これを12枚購入、費用は約百万円掛りました。今も殆んど残っていて要所要所に使っています。
これは東急ハンズとかHCで売っているモノとはこれ又中身が全く違います。即ち元々の用途が違うからです。
当時から私は機器そのモノよりどちらかと言うとそれをサポートする資材に金を掛けた節があります。脇役が好きなのです(爆)。
まぁ、他人と同じことがやりたくないだけの天の邪鬼だったと言うことでしょう。
この合板の1枚にSP用の穴開けを当時のオーディオ仲間の友人に依頼して加工して貰ったのですが余りの硬さに刃がこぼれて焼き付いてしまったと泣きごとを言われました。
会社の工具でしたので...。
何とかサイズ通りの穴は開きましたので取り付けられました。
この状態で1年半ほど楽しみました。良いか悪いかは今となっては???です。答えはモノが残っていないことで想像出来ますよね(爆)。
この頃からバッフルにせよボックスにせよ余り硬くて響かなさ過ぎるのもやり過ぎだとの結論を得ました。
ですから今残っているモノは別の用途で使用しています。何たって高価なモノですから無駄には出来ません。
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