A・ライオン生誕100年ブルーノート再発盤(19)・・・備忘録
これは’08.8.14にアップしたモノの要約です。
今日紹介するのはJOHNNY GRIFFINです。アルバムはTHE CONGREGATION(’57.10.23録音)です。
メンバーはJOHNNY GRIFIN(ts)、SONNY CLARK(p)、PAUL CHAMBERS(b)、KENNY DENNIS(ds)です。
Ⅰ 1.THE CONGREGATION 2.LATIN QUARTER
Ⅱ 1.I’M GLAD THERE IS YOU 2.MAIN SPRING 3.IT’S YOU OR NO ONE
JOHNNY GRIFFINが生まれ故郷のシカゴを出てニューヨークに進出したのは28歳の時です。
シカゴ時代からその機関銃のように矢継ぎ早に繰り出されるフレーズで、既に”シカゴ一の早撃ち男”のニックネームを付けられていた言うグリフィンがニューヨークに来て行った最初の重要な仕事がブルーノートとの契約でした。
そして第三作目がこのアルバムで、しかもブルーノートでの最後のリーダー作となった。しかもこのアルバムでは再び1ホーンによる編成に戻り、もう一度グリフィンのテナーをじっくりという形だが、このアーティスト・ディベロップメントの仕方は流石だ。これぞ正しくライオンの慧眼だ。
このアルバムの特色のひとつはグリフィンのマシンガンの速射のようなあの圧倒的なスピードではなく、今一ぐっと控え目気味のペースでテナーを吹いている。これはグリフィン以外の3人のサイドメンのカラーと言うことがあるのだろう。
このアルバムは専ら連吹きテナーでならすグリフィンの、その薄皮一枚めくった姿が見えるものと言ってもいいかも知れない。
何れにせよこのじんわりとした、とてもいいムードを持ったこのアルバムを聴いているとグリフィンとは実は相当に底の深い、複雑かつデリケートなジャズ・ミュージシャンなのでは~ライナー・ノーツ。
THE CONGREGATION はグリフィン作で足を鳴らし、手を叩くような楽しげなブルースのグルーブに乗って跳ね回る曲だ。
LATIN QUARTERはジョン・ジェンキンスの作品。タンジェリンンのメロディに基づくラテン的な曲。
I’M GLAD THERE IS YOUはとても美しいミディアムテンポの曲。
MAIN SPRINGはグリフィン作。ダウンホームタイプのブルース。
IT’S YOU OR NO ONEはミディアム・アップで演奏される締めくくりの曲。いわば全員参加の曲となっている。
グリフィンのルーツはベーシックなステイトメントを打ち立てることを可能にしている~ライナー・ノーツ。
私はJOHNNY GRIFFINも今まで全く知りませんでした。でもこのアルバムを聴いて感動しています。尤もSPが直って来ての試聴ですから余計にそう思えるのかも知れないですが。
私は元来、低音域を担当する弦楽器が好きですが、トランペットに代表されるホーン類も好きです。そしてドラムを始めとするパーカッション類も大好きです。
このシリーズも残すところ後一枚となりました。
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