otoさんの試みで確認出来たこと
1月に入ってから矢継ぎ早にアンプの貸し出しを受け、この度、漸く納得の行くアンプに到達されたようです。
otoさんの決定はもう暫く聴き込んでからでしょうが、先ず決まりと思います。
で、私はサーロジックの村田さんが今進めて(本当に進んでいるかどうかは未確認ですが(爆))いるDSPドライブシステムの構想がまさにotoさんのやっているその更なる先を見据えたシステムだと思いました。
その昔からマルチアンプシステムはマニア垂涎の方式です。
でもそれは「言うは易く行うは難し」の典型のようなもので満足な結果を出している人は皆無と言って良いでしょう(良い結果を出している方を寡聞にして存じません)。
今回、私はotoさんの飽くなき挑戦でその答えを見たような気がします。今までは頭では理解していた積りでしたが、矢張りそうだったのか、と言うことです。
つまり現在のotoさんの場合はマルチではありませんが、アキュ⇒マークレビンソン⇒ビオラに至った経緯は一言で言えばアンプによる音の「咀嚼力」がキーワードとなり導かれた答えだと思います。
アキュでは全く手の打ちようがないほど低域の咀嚼力が弱く音が団子になって出て来る。
マークレビンソンは全幅の信頼と言うところまでは行かなかったようですが、下取りとの価格差が納得出来れば決定するところまで行っていたようです。
でも、神様はきっとotoさんの本当の気持ちを見通していたのでしょう。だからビオラに...(爆)。
価格は約倍ですから、価格差を考えれば当然と言う声も聞かれそうですが、このオーディオ機器と言うのはそう単純に計算通りには行きません。
高ければそれなりの能力を発揮してくれれば良いのですが、紛いモノも多く皆さんはそれで悩んでいる訳です。
と言うことでアキュの前に中古でしたが、聴いて納得したチェロの印象が非常に良かった(結果としては昇天しましたが...)こともあって、その後継機種のイメージもあるビオラに行き着いたと言うことでした。
つまりマルチに限らず、SPのユニット単位で考えればアンプの電源が貧弱過ぎるのが原因です。
電源が強力=パワーが大きいとは必ずしも言えないですが、パワーがないと特に低域のドライブ力は全く期待出来ません。
ですから、今サーロジックの村田さんが開発中のシステムはその帯域ユニットに相応しいパワーを装備したアンプを想定しているのです。
特に低域以下超低域に関しては市販品は全てパワー不足と言わざるを得ません。
音(の情報)を充分に咀嚼出来ない為、団子のような塊で音を放射することになります。
村田さんの作られたSWが1000wの出力を持ったパワーで駆動している為、音を良く咀嚼しているので音として認識しない、けれど全帯域に亘って良い影響を与えていることを鑑みれば、このことが充分に音(の情報)を咀嚼している証と言えるでしょう。
通常のSWはハッキリ言ってドッスーン・バッスーンと言ったようなこけおどしの所謂ホームシアター路線の低音です。
あれではたまに聴くのならいざ知らず、長時間はとてもではないが頭にこびり付いて楽しめたモノではありません。
その意味で今回のotoさんの試みで私は確信し、村田さんの開発⇒完成をより強く心待ち出来るようになりました。
電源の考え方は色々な方法があると思います。私はそのより良い方法が手に入れられることも重要だと思いますが、兎に角必要なパワーが取り出せることが最低限必要だと思った次第です。
村田さんは100Hz以下の低音は1000wのアンプ(場合によっては複数台)を想定しておられます。
ミッドバス以上は(周波数帯域が下から上へ)200wから100wのアンプを想定しています。
兎にも角にも低音を1000wのアンプで駆動しているマルチアンプ派の人のことは寡聞にして私は知りません。
オーディオの楽しみは如何にSPを鳴らすかであることは明白です。であれば鳴らすことが出来るパワー・駆動力が必要です。
SP>パワーである限り絶対、鳴ってくれません。力負けのしないパワー>SPとなるようにしたいですね(質感の好みが合っていることは当然のことです)。
流石村田さん、読みが深遠です。
楽しみですネー。
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コメント
otoさん、今日は。
>演奏者やそれを録音したエンジニアが意図する本来当たり前の普通の音ということですね。
この当たり前がややもするとラジカセ向きの録音であったりすることもなくはないですが、それは一部の例と見るしかないですね。
>余計な音や色つけのなんと多い音を聴いてきたかと、再認識しています。
このことを言っている人は多いのですが、皆それぞれ環境が違うので中身は大きく隔たりがあるのも事実ですね。
>SPをキチンと駆動出来ればある程度の環境の不都合も気にならなくなってくるのは面白いところと感じています。
これもotoさんの環境だから判断出来ることでその他の酷い環境であれば不都合は立派に不都合として悪さを発揮するのでやっぱり部屋ありきでしょうね。
>オーディオにこれで最高でやることは無いから打ち止めということは無い趣味と思います。
以前から言っていますが環境が整い、更なるシステムのレベルが上がればそれは大変な威力を発揮します。
後は懐具合でどこまでやるか、それこそ皆さんの勝手ですね。
環境が悪ければシステムも力の発揮のしようがないのでそのポテンシャルが分からないだけです。
オーディオに限らず趣味は何であれ、奥が深いモノだと思います。
だから100点はあり得ない。
大いに楽しんで下さい。
投稿: EVA | 2011年1月17日 (月) 11時40分
EVAさん、こんにちは。otoです。
いつもブログに取り上げてくださって、ありがとうございます。
確認できたことは、言い尽くされていますが演奏者やそれを録音したエンジニアが意図する本来当たり前の普通の音ということですね。当たり前の音というのが難しいところですが、余計な音や色つけのなんと多い音を聴いてきたかと、再認識しています。
それにはやっぱり電気の力がないとユニットが正確に動かない、SPをらくらく駆動する力がなければ伝わるもの伝わってきませんし、SPをキチンと駆動出来ればある程度の環境の不都合も気にならなくなってくるのは面白いところと感じています。
部屋が良ければ、高いシステムがいらないと思っている方も居られますが、良いシステムがあればさらに良いのは明らかなこと・・・オーディオにこれで最高でやることは無いから打ち止めということは無い趣味と思います。死ぬまで楽しめますね(笑)。
投稿: oto | 2011年1月17日 (月) 11時24分