オーディオルーム建てて分かったこと
我が家(オーディオルーム)を建設してもう直ぐ満20歳になります。
伊豆に建てた経緯・修正等はこれから自分史でアップしますので今回は20年経って見えたこと、主に反省等々を書いてみたいと思います。
項目を列記しますと次のようになります。
1.環境が静かなこと
2.電力会社の配電線は3300V以上の高圧線が通っているか。
3.気温のこと
4.市街地との適度な距離感
5.土地の形状
6.家の形状
7.オーディオルームの構造
こんなところを個別に書いてみたいと思います。
それでは
1.環境が静かなこと
イ.私は外部の騒音に加え、我が家から出る騒音も考慮して山の中へ建てることを考えました。
山の中だとそれほど遮音のことは考えなくて良い、からです。
音はがんじがらめに遮音するとそれも悪さに繋がります。所謂抜けが必要です。
この点については概ね良かったのですが、年金生活になって日々サンデー毎日を続けることになってあることに気が付きました。
それは東富士演習場の砲弾の衝撃波の影響です。実施曜日等の調査はしていませんので日曜日以外全てやっているのかどうかの確認は出来ていません(御殿場市にでも聞けば分かるかも知れません)。
サンデー毎日になる前はたまに私が平日の休みの日にやっているなと言う程度の印象はありましたが、サンデー毎日になってからは朝(7:30頃)から夕方までそれはそれは凄い音が伊豆の最北端に位置する我が家まで伝わって来るのです。
どの程度の距離があるのかも調べていませんが、我が家はたまたま富士山方向が開けていて眺望が良い高台にあります。
と言うことはこの種の衝撃波に対して遮るモノがなくモロ直撃なのです。(;´Д`A ```
壁・窓はビリビリと揺れドーン、ドーンと物凄い音が聞こえます。(その内、家が崩壊するかも...)・・・毎日同じ演習内容ではないと思われ日々の衝撃の程度は違います。
これは先日噴火があった霧島連山の新燃岳の空振と言う現象と規模的な違いはあれ、中身は同じ衝撃波です。
これを思うとこれから第二の人生で音楽を昼間から楽しみたいと言う人は少なくとも東富士演習場の周囲であればその影響を軽減出来る場所・地形(窪地)とかを考慮された方が良いと思いました。
少なくとも我が家と同じような条件でより近場の方は想像を絶する音量・振動だと思います。
夜の演習はありませんので夜は全く静かなのですが...。
ロ.市街地に比べ山は交通量は少ない。
それが逆効果になることもあります。それを考えると我が家は結果オーライでしたが、たまたま幹線道路沿いではなく行き止まりの場所で良かったのです。
山の夜はとても静かです。ですから車の走行音は余計気になるのです。気にならない神経の太い方には問題ありませんが(市街地は元々騒音の中ですから、意外と慣れてしまっている)。
2.電力会社の配電線は3300V以上の高圧線が通っているか。
配電線は市街地であれば需給の関係から先ず間違いなく3300V以上の高圧線が供給されていると思います。
山は需要が少ないのでそれに応じた対応がされています。
即ち、我が家は先にも触れましたが、行き止まりの場所です。
と言うことは家が少ないのですねー(常住者は2軒のみ)。
と言うことで幹線道路の場所までは3300Vが来ていますがそこから110V程度に落として配電しています。これが私が長年、東電と交渉することになった原因であります。
つまり、我が家への引き込み線は恐らくここの柱状トランスで我が家へは実質104V程度になるように調整した電圧で送られています。
ですから、引き込み線の線径と距離では大きくロスし、電圧降下に繋がります。
電圧降下を極力少なくする為にはオーディオルームの分電盤の位置も含め、電柱から一番近い位置にメーター、メインブレーカーを配置するよう工夫すべきです。
これらのことは我が家では当初全く気が付かずに設計して建てたのでその修正の為に後年大いに苦労しました(ケーブルは線径に拘わらず無用に長く引き回さない・・・これを業界用語で「無用の長物」と言う、なーんちゃって...)。
現在は出来る範囲でのショートカットをして楽しんでいます。
又3300Vが来ていなければ土地の余裕等あってマイ柱等の申請をしても許可はおりません。前提が高圧線なのです(これは環境・システム全体のバランスを考えて決めれば良いことでこれだけやっても余り意味はありませんが...)。
それとアースについてですが、山は地質の関係でアース値が取り難いようです。
良いアース値は保湿の良い土地で出易いのでそう言う土地を求めることから始める必要もありそうですが、アース値だけ良くてもこれも余り意味がないです。要は全体のバランスですから...。
工事をやってアース値を良くしようと水を撒いて計測するなどその場限りのデータが良くてもこれこそ意味のないことです。
言い換えれば乾燥時期とギャップがあり過ぎて音が悪くなるのも考えモノです。その意味ではこの工事も程々が良いようです。
3.気温のこと
ここは一応伊豆ですが、山間部(標高450m位)なので冬は結構な寒さになります。雪もシーズンには1~2度は降り、積雪があるのが普通です。
平地と違うのは当たり前なのですが、事前調査は必要と言うことですね。
建物も通常仕様ではなく、寒冷地仕様位のモノの方が後悔しなくて良いのではないでしょうか。
で、冬は水道の凍結も起こり得ます。
我が家は深夜電力(’00.4導入)を利用していますので深夜も水道水が動いている状態なので今までのところ凍結事故は起きていません。
我が家は全く普通仕様なので室温も冷蔵庫内以下になることがあります(爆)。
それと湿度も市街地に比べると異常に高いです。
我が家も遅まきながら深夜電力を導入した翌年5月床下乾燥機を導入してその運転時間帯を深夜に設定して使用しています。これで安価に気持ち良い床下の状態を作ることが出来ます。
夏は窓を開けて過ごす日中は基本的にエアコン要らずです。夜の音楽鑑賞時は幾ら山でも見渡す限り家がない訳ではないので私は窓を閉めてたまにはエアコンを使用します。殆んどの場合、シーリングファンの送風だけでOKです。
常住の方は余り神経質になることはないと思いますが、別荘として利用される場合は高額機器が湿気にやられないように注意しましょう。
4.市街地との適度な距離感
山の中には基本的にスーパー・コンビニ・ショッピングセンター・飲食店や病院とかはありません(他に銀行、役所、郵便局etc)・・・例外はあります。
従ってこう言う場所までどの程度距離が離れているかは重要な条件となります。
当然足として車は必需品です。問題は車を使えなくなった場合です。理想的なのはそれに合わせてあちらから迎えが来てくれると良いのですが...。
急病とか、火災等の場合、到着までに時間が掛るのでその覚悟はしておいた方が良いでしょう。
と言うように普段からある程度心構えをしておく必要があります。嫌なら、市街地等近場に住むしかありません。
5.土地の形状
平坦地が望ましい、ですが山の中で平坦地は中々ありません。我が家は別荘地内ですが平均坪数は80坪程度に加え大多数が傾斜地であることを考えると極めて使い勝手は悪いです。
と言うことで私はタイミング良く隣地を買い増し出来ましたが、余裕があれば最低3区画は欲しいところです。山の土地代は極めて安いのですが、基本的に殆んどが分譲済みなので手に入れる交渉そのものが中々大変になります。
最初からある程度のスペースを確保出来る場所を模索した方が良いとも言えます。
足腰の問題を考えても家を建てる立地・土地の形状は重要な問題となります。
6.家の形状
我が家は上から見ると矢印をぐっと詰めたような形をしています。
これはオーディオルームが傾斜地の下側に位置するので出っ張った矢の部分が楔になってずり落ち防止をしている形となっています。
これは周囲から見てもこう言う形になっているとは中々分かり辛いですが馬鹿な頭を絞って考えた末、導き出した結論です。
オーディオルーム自体は
←のようになっていますが、リスポジ側(図では右側)がオープンになっていて1階と2階へ繋がっています。
結果、音抜けは良いですし、空間容量は大きいと思います。
オーディオに必要なスペースは床面積で云々するのではなく、本来は空間容量(容積)を如何に確保するかが重要です。
つまり天井高であったり、傾斜天井であったりと言うことですね。
前にも書きましたが、「石井式リスニングルーム」は何の意味もないシミュレーション遊びの方式です。
これからオーディオルームを考えておられる方は是非、サーロジックが販売するキットルームに注目して下さい。http://www.salogic.com/matrix/matrix.html
勿論、完成したらそれで全てOKなどと言うような上手いことはこの世にはありません。
スタート地点のポジションが優位になったと言うことです、後はオーナーのやる気・根気・熱意で更に良くなることでしょう。何事も人一倍の努力は必要です。
7.オーディオルームの構造
閉鎖空間であれば、キャパは床面積30畳程度(W・Dは5.4x9.0m)、容積250m3(W・D・Hは5.4x9.0x5.5m(傾斜天井の平均)の空間で外壁は鉄筋コンクリート作りとし、内側を板張り仕様と言う内部屋構造(内部屋は傾斜壁とする)。
建設は躯体の強度・振動モードの歴然たる差・モノの搬入のし易さを考えれば1階がベストです。
構造等仕様は現在、キットルームの準備を進めておられるサーロジックの仕様↑が良いと思います。
↑は飽く迄も私の構想であって、サーロジックのキットルームは安価で最高度のオーディオルームと言うことで、端的に言えば遊びと仕事の違いとご理解頂ければと思います。
今の私には何れも手掛けることは出来ませんが...。
使ってみると当初色々思いも付かなかった不満はあるモノの、そうそう買い替え・建て替え出来るモノではありませんので私は我が身と同様ダマシ、ダマシ、今後も付き合って行く積りです。
こんな陸の孤島の中のボロヤでのオーディオも又楽し、です。お後が宜しいようで...。
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