住環境とオーディオ環境
オーディオが好きな人にとっては最終的には戸建てで自分の好きな大きさとか形状等に拘って建設したいのはマニア共通の夢でしょうね。
かく言う私も今を遡ること21年前に思いを込めて建てました。
当時は今より情報が全然少ない中、あ~でもない、こ~でもないと頭でっかちな妄想ばかりを膨らませていました。
お金が掛ることなので無制限に夢・思いのありったけを注ぐ訳には行きません。
当然完成後の実態と事前の自分の妄想(シミュレーション)がイコールになる訳もありません。
そんな中でも色々シミュレーションしながら私の場合は先ずコンサートホールのダウンサイジング版をイメージしました。
音楽鑑賞に必要なのは床面積の広さではなく容積の大きさがより重要です。
つまり天井高は出来るだけ高い方が良いと考えました。マンションは240~245cmが通常です。
これではどうしようもない、が約20年間住んでみての反省から得た教訓です。
ザックリと私は倍の高さを想定しそして傾斜天井の発想へ行き着きました。・・・音の発生⇒伝播を考えて見ると殆んどが所謂スピーカーの形状となります。
発生源は小さく末端は大きく広げることで音を大きくし遠くへ飛ばす。簡単なモノではメガホンがあります。
床のせり上がりはコスト的にも不可能なので空間容量を大きくする為間仕切りなしでスキップフロア構造としました(土地が傾斜している為)。
ですから床面積としては大雑把ですが30畳以上あります。
当時は壁の傾斜までは思い付きませんでしたがスキップフロアで段差があるのでそれを境に平行壁はありません(リスポジ後方はぐちゃぐちゃな角度です)。
標題のテーマの一つ住環境については及第点は得られそうにありません。
理由は冬寒いからです。伊豆だからそんなことはないだろうと甘く見たのが大間違い。これを今風に言うとまさに想定外です(;´Д`A ```。
標高450m位になると雪は降るし、伊豆らしい温暖な感じは微塵もありません。゚゚(´O`)°゚
これは単に私の事前のリサーチ不足と言うこと以上に無知だったと言うことに尽きますね。
隣家はあるモノの離れてまばらな環境なので音の筒抜け状態は特段問題ではありません。それを良いことに安普請に徹したのが冬寒いと言うことに拍車を掛けてしまいました。
引き換え夏は周囲が木々による巨大グリーンカーテンだらけなので殆んどエアコン要らずで高原?の涼しさを堪能出来ます。
他方オーディオ環境はこちらも建てた当初は思い描いた構想とは質的なギャップが大き過ぎて暫く放置していた状態が続きました。
その頃は未だ東京で仕事をしていたので6年間は週末田舎暮らしの所謂別荘としての利用・楽しみ方をしていました。そして週末田舎暮らしのターゲットはオーディオよりは専ら木工でした。
結果的にそれ程時間を掛けてオーディオに取り組むことも出来ませんでしたのである意味良かったのかも知れません。
その後予定より早めに退職してこの地に引っ越して来てからがさぁ~、大変。
仕事は見付からないし、退職金は底を突いて来るしどうにもこうにもやりようがありませんでした。゚゚(´O`)°゚
結局仕事が見付かり落ち着いたのが引っ越してから3年以上経った時でした(この間一度就職したが合わずに10ヶ月足らずで退職)。
最後になりふり構わず生きる為に選んだ先が3K職場です。
私なりに必死に取り組み少ないながらも一定額の収入を得られる小さな幸せを実感しました。
その頃漸くオーディオ環境に目を向ける余裕が出て来て少しづつ再構築の歩を進め始めました。
結局ここも61歳を目前に世の中の経済環境悪化の流れの中会社生き残り策として高齢者より順次首切りが行われ失業しました。
その後今年64歳を迎えるまではホンと微々たる年金収入で常に持ち出しの生活となりました(良く持ち応えたモノと思います)。
引っ越して15年経った現在はオーディオルームに関しても21年前とは比較にならない位ノウハウが巷に溢れています。
ただこれぞ決め手と言う意味ではまともな情報は皆無で結論は恐らく見えない部分が多過ぎて将来的にも手探り状態が続くモノと思います。
ただ悲観することばかりではなく70点台以上(及第点)のレベルであれば現在進行している企画があります。
それがサーロジックのオーディオルームキットです。
他社の多くはパソコンのシミュレーションで計算して作った謂わば仮想空間がベースになっています。計算だけでは実態と懸け離れて来ます。
経験のなさを露呈したオーディオルーム作りと言えますね。実体験せずに仕上げられるほどオーディオルーム作りは簡単でありません。
とは言えサーロジックも現状、壁・床材等の最終資材決定は未だのようですが骨組み・構造等はやり過ぎ位の素晴らしいレベルです。
私の拙い経験・反省から言っても床の根太は太くて頑丈にするに越したことはない。
根太間隔を狭めれば床材は常識を逸した厚さにする必要はない。
これは壁も同様です。
厚くても1枚単位の面積が大きくなればなるほど振動も大きくその揺れ時間も長くなる(つまりキレがなくなる・・・風呂場の音)。
と言うことはこれを支える柱の強度も相応なモノにする必要があり間違っても壁>柱は不味いです。
何ごともバランスです。
つまり壁は振動面積を出来るだけ小さくなるように柱を多くし太くして同一振動面積の縮小・分断化を図る必要があります。
音漏れの問題は床も壁も同じで単一板(含む合板)で封じ込めようとしたら弊害ばかりが強調される(逃げ場がなくなる)ので床材は↑のようにし、壁は二重壁が最適です。これで防音対策もバッチリです。
柱の強度さえしっかりしていれば壁厚はそんなに要らない。空調も二重壁であれば外気はしっかり遮断出来る。
勿論天井と壁は傾斜が前提です。
サーロジック方式とは別に私が考えた案です。↓
こんなことを考えるにつけ現状の我が家のレベルは30点、大甘にみても40点以下でしょう。
ただ、これでも住めば都です。
現実を認識するのも大切なことです。
これからオーディオルームを建設しようとされる方は住環境とオーディオ環境、何れも快適な空間は中々得られないと思いますので分離して考えた方が良いと思います。
住環境の快適さはそれこそ母屋で楽しむと言う風に割り切った方が得策です。
尤もここまで拘っている方は大半がオーディオ専用棟だと思うのでこれは要らぬ心配ですね。
21年前思いの丈を込めて建設した結果思うように行かず諦めの境地の中、チューニングと電源工事等出来る限りのことをやった上で限界を認識し開き直って音楽鑑賞を楽しんでいる壮大な実験結果のお話でした。
お粗末さま...。
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