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2012年8月16日 (木)

aitlabo DAC試聴評価(8/15)~aitlaboブログ

昨日の更新です。

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久しぶりに視聴された方(静岡県在住)の評価コメントをお知らせします。

まず、試聴環境ですが、再生場所は、友人宅のオーディオ・ルーム、軽度の音響処理を施した20畳洋間で、天井高は3.3m、多くのラスクパーティションを配置して実効部屋容量を確保した、大変に条件の良い部屋です。

プリ・パワーは、チェロ(オーディオ・スイート+アンコール・モノ150×2)SPは、ATC150。

この構成に、一部ノイズ対策済みのウインドウズPC+Foobar2000からハイフェース・エヴォDDC(ミューテックのクロックを付加の場合もあり)、また、現状ではCD再生のみの環境の別の仲間のために、エソテリックP0sトランスポートというフロント・エンドからの再生です。

今回は、環境整備不足のため、DSDの再生は出来ず、PCMのみの試聴となりましたが、これまでの経験から、PCM再生での印象・感想は、リニアにDSD再生にも当てはまると思われ、判断に間違いはないと確信しております。

まず総評ですが、お世辞抜きで、素晴らしいDACです。

とてもこの価格で入手出来るものとは思われません。

国内外の、いわゆる高級・最高級DACと十分比肩し得るのではないでしょうか。

非常にSN感に優れ、ケバ立ち、滲みのない音像や声の確かさに加え、羽二重を触感させるような弦楽の艶、そして、音量を絞っても痩せることのない音そのものの充溢感からもたらされる、染み入るような強い浸透力の弱音など、実に見事なものです。

また、P0sからのCD再生、いわば素のままのPCM(CD)の音が期待以上の良さで、PCオーディオに馴染めない、音楽・オーディオ愛好家にも最適ではないでしょうか。

さらには、スピーカー奥へと深く広がる音場に精緻に並ぶ音像と云う、ある意味静的なプレゼンスでありながら、程好い温度感が保持され、ゆったりとしつつインティメートな雰囲気が醸成されるのも、非常に好印象です。

実は、この点がこれまで聞いたES901*チップ搭載の他のDACに共通する最大の不満点で、確かに解像度の高い、繊細な音ではありますが、何とも薄い、冷え冷えとした触感、貧血気味といった印象で、これではとても受け入れられないと思っておりました。

それが、AIT LABOさんのDACでは、見事に解消されており、大変に感心した次第です。

上記の懸念から、AK4399搭載機もお借りしたわけですが、結果としてはまったくの杞憂で終わり、私個人の感想としては、上に述べましたような全ての点でES9018機の方がAK4399機を上回り、好印象でした。

ただ、AK4399機の名誉のために、以下の点は明記しておきたいのですが、それは、

1.ES9018機の方が諸要素で上回るといってもその差は僅かであり、個人の好みの違いといってよいほどで、ほとんど同一といって良いほどの出音である。

2.音像の押し出し、SPより前への展開傾向は、AK4399機の方が顕著である。

3.AK4399機の方がザックリとした肌触り、いわば生成りの服地のような風合いで、これに比べるとES9018機の音は、やや人工美、化粧めかした印象かも知れず、AK4399機の音を好まれる方も多いのではないか。

と云った点です。

いずれにしましても、DACチップの違いをほとんど感じさせない見事な統一感は、まさに角田さんの回路設計、スキルの見事さの紛れもない証左ということではないでしょうか。

最後に、これも正直に申し上げ、大変失礼になりますので、あらかじめお詫び申し上げますが、

角田さんの金属加工の技術は、あまり褒められないようです(スミマセン)。

内容が勝負、あくまで仮の入れ物であるし、ケース自作の方が多いから、と云った理由からだと思いますが、やはりファースト・インプレッション、コスメティクスというのも大事ではないでしょうか。

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この方の評価もさることながら内容全般をそのままアップされる角田さんの度量の大きさには感心させられます(爆)。

チップ違いについてはこの方の評価がイコール私の評価になるかどうかは確認していないので何とも言えませんがこの程度であればまさに好みの範囲と言うことになるでしょう。

私はこれで意を強くし、まさにDACはこれで打ち止め。後はアナログとデジタルの併用で充実したオーディオライフを満喫するだけですね。

最後の加工技術に関してはこれだからこの価格で提供出来る訳でこれを他の一流ブランドと同じようにすれば殆んど音に関係ない部分で価格が跳ね上がり、角田さんの技術が世に知られることなく埋もれてしまう危険の方が大なのでこればかりはトレードオフを考えたらガレージメーカーとしてはとてもそんな博打は打てない。

だからこそキットなのです。私はこの姿勢を支持します。

見栄えを気にする人は能力以前のシャーシ加工を優先した他のメーカー品を購入すれば良いだけです。

どちらを取るかはその人の判断ですね。

私みたいに後処理が出来ない人はその内容を優先して音楽を楽しめば良いと思います。

それにしてもですがこう言う批判めいた意見までもそのままアップされる角田さんの無頓着振り・大物振りには頭が下がりますm(_ _)m。

追記

10時半頃コメントが入っていました。
読むとこの記事を書かれたご本人様からのようです。
私の記事がどうもご本人のご意向を歪曲していると取られたようでそうではないと言うことを書かれたモノです。
ただそのまま掲載すると更に誤解を生じることにもなりかねませんので必要なところだけご本人のご意見を踏まえて追記として掲載させて頂きました。
それが
「最後の意見も、これだけの素晴らしい製品が、この外装(仕上げ程度)により少しでも貶められることがあっては、なんとしても惜しい、と云う気持ちからのもので、批判・非難の意図は毛ほどもないことをご理解いただきたいと存じます。」と言うことです。
私は全くそんな積りで書いた訳ではないのですが言葉だけでやりとりすることの難しさを痛感しました。
この方とは今後も良いお付き合いをしたいと思っています。
わざわざ有難うございました。

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