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2012年9月26日 (水)

オーディオルーム建設の指標~サーロジック掲示板より抜粋

以下はサーロジックの8/31付けの掲示板での回答の要旨です。

中々関係のない掲示板は見る機会もないと思いますし、最近オーディオルームの新築等の記事をちょくちょく見ますので参考になるかなと思い転載させて頂きました。

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オーディオルームの音は下記パラメータのバランスで決まります。

①:位相干渉と定在波
②:フラッターエコー
③:壁・床・天井の振動
④:初期反射音
⑤:残響時間と残響音の周波数特性

そして広い部屋と狭い部屋でパラメータのバランスの取り方が大きく異なることを理解すると素晴らしいオーディオルームを作ることができます。

<1>
オーディオルームの設計はたわまない柱に振動しない壁が王道ですが、この考えに忠実に従って狭いオーディオルームの壁6面をガチガチに強化してしまうと何が起こるでしょうか?

40~100Hzの低音楽音の領域に強い定在波が発生し、エネルギーの大きい伝送特性の凸凹にみまわれて聴感への悪影響が強く現れます。

<2>
一方低音の遮音率があまり高くない石膏ボードに壁紙程度の壁材にして低音のエネルギーを外部に漏らしてやると、位相干渉や定在波のエネルギーが小さくなって、100Hz以下の低音域の不具合を和らげてくれます。

しかしこの方法は強度不足の壁材がドロンコーンのように振動してミッドバス(125Hz~250Hz)の振動音が発生し、ブーミングというお釣りがきます。

そのブーミングのエネルギーをSV1800spパネルなどのミッドバスの吸音体で吸音処理すると、低音そこそこOK、ミッドバスもOKとなって、30畳以上の広い部屋には勿論かないませんが、狭い部屋なりの高いレベルの及第点が得られます。

一方、姑息な手段はいやだ、正攻法こそ成功の近道だと考え、広い部屋・傾斜天井・傾斜壁が揃ったときの正攻法である強固な壁に拘ると、40~100Hzに発生するエネルギーの大きい伝送特性の凸が処理不能となって立ち往生する可能性が高くなります。

中高音域にもフラッターエコーが発生し、吸音で処理すれば簡単ですが音楽の躍動感が減退し、拡散反射や斜め壁で処理すれば相応のコストがかかります。

狭い部屋であっても、経験豊富でコストもお構いなしであれば後者の選択余地がありますが、コストに制約があれば前者の選択がベストです。

~~~~~~~

かようにオーディオルーム作りは一筋縄ではいきません。

頭で幾ら考えても出来てからの苦しみは必ず出て来ます。

ある程度は時間が解決する(具体的に対応する。諦める、のどちらか)と思いますが少なくとも5年以上は時間が掛ると思った方が良いでしょうね。

因みに我が家は柔な構造であった為21年を経ても構造的な解決が出来ていない以上満足するに至っていません。

年齢を考えてオーディオルームとは対決路線ではなく対話路線を図ることで音楽を楽しむ方向へシフトチェンジしました。

こうすればずっと気が楽ですし、出来が良い子より悪い子の方が可愛いと言う位ですからそのように可愛がって今は音楽鑑賞を楽しんでいます。

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