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2012年10月16日 (火)

アナログをもっと楽しもう!!

7/末頃アナログの「音楽表現」について書きましたが、それから2ヶ月半経ちました。

その後の私の日々の音楽鑑賞スタイルは変わっていません。

今回は少しアナログをやってみたいと思っている方の背中の後押しが出来れば良いなと思い書いてみました。

機会があればと言うことでも今アナログシステムとソフトを入手すると言うことになれば結構ハードルは高いですね。

コスト的に言うとシステムは昔のイメージでは恐らく買えません。

私が所有しているデジタル機器(CDP+DAC≒約30万円)と同額程度で納得の行くシステムが買えるのかどうかは分かりません。

と言う具合に今やアナログはユーザーが少ない所為(量的に売れない=儲からない)もあって性能以上に高額設定になっている気がします(これでは益々売れないと思うけれど...)。

だから皆さん、安直で入り易いデジタルへ行ってしまうのでしょうが...(でもその後本質的なレベルアップが出来ない(CDフォーマットの質の低さが足枷になっている)のがデジタルのデジタルたる所以でもあります)。

現在の主流(デジタル)が最良である訳がないのですが市場の原理からもこのトレンド(世の中全体の軽薄短小化への流れ)は変えられないでしょう。 

それ以上にソフト(LP)、これは新品の市販品はないと思った方が良いです。

あっても再発(マザーが劣化している)が大半なのに決して安くない(その上音源をデジタル処理しているとあってはLPにする意味がない)。

と言ってヤフオク等からの入手はかなりの危険・冒険を覚悟する必要がある(詳細は割愛します)。

大都市圏にお住まいの方は未だ中古屋さんがあるようなので手に取っての目視判断(検盤)も出来るし、売り手側も中身で価格を付けているところばかりではないでしょうから掘り出し物も見付かるかも...(それ以上の検盤は無理なので後は運ですね)。

勿論探し手側に相応の知識がないと無理な話ですが...。

LPについては音源と育った年代にギャップがあればある程予備知識なしでは判断がし辛いですね。

それでもアナログ本来の音を知ってしまうと薄っぺらで厚みがなくデータ組成上の問題から発生する違和感のあるデジタル音へは後戻り出来ない。

それはアナログのエナジーの凄さ・喜び・楽しさ・充実感を知ってしまうからです。

ただ

私は音楽を楽しむのであればアナログだけとかデジタルだけと言うのではやはり片手落ちと思っています。

アナログもデジタルもそれぞれの長所を活かした環境造りをすることで充分に楽しめます。

一方だけだと個々の違いも分からず楽しさ半減です。

ましてやソフトの入手問題もあるし、相互に補完し合う形で両方楽しむ器量があればそれこそ2倍、2倍(古いね~)と楽しめる訳です。

私自身ここに至るまでの一時期ブランク(約10数年間)もあったからホントにそう思います。

出来れば両刀遣いをお薦めしたい理由がここにあります(飽く迄ディスク使用でネットは除外)。

デジタルがアナログに優っている部分は利便性だけです(でも今はそれ以上にリッピングとか言って面倒なことばかりやっているような...、そして溜め込んだデータも一瞬の内に消える恐怖もあるし)。

音楽表現はエナジーの差が歴然でアナログのKO勝ちです。CDフォーマットに問題がある以上これは逆立ちしたって適わない。

とは言えデータの処理と言う意味ではアナログはデジタルに比べると殆んど対応出来ていないので再生が難しいソフトがあることも事実です。

言い換えるとデジタルは整理されているので面白味もない(削ぎ落とされている)と言うことに繋がるのでケースバイケースで楽しむのが良いと言うことになります。

元に戻って

<アナログとデジタルの音楽表現の差>

これが理解出来ない人はアナログ再生が奏でるそう言う音楽を聴いたことがないか、聴いても差そのモノが分からないか、でしょうか。

そんな微妙な差では毛頭ありません。

ネット上で見る限り同じに聴こえると言う方もいる位ですから、百歩譲ってシステム・環境によっては同じに聴こえることがあっても不思議ではないとして置きますが、どう考えても元が違う(信号ルートも違う)以上同じになる筈はないのであります。

錯覚そのモノだと思いますが本人がそう思っておられるのに外野から異議を唱える必要はないと思っています。議論しても疲れるだけで意味がないので...。

仮に同じであれば(ソフトの問題を別にすれば)両方を使う意味もないと言うことになるでしょうしね...。

ここで言う「同じ」は「同じような」とは全然意味が違います。「同じような」程度であれば個々人の努力次第ではあり得るかも知れませんね、聴く側の意識の問題だから...。

デジタルもDACの進化によりドンドン良くなっていることも又事実です。

ただ、良くはなっても表現の中身が違うのです。

だからこそ両刀遣いでその持ち味を楽しみたいですね。

又アナログであれば何でも直ぐにそのレベルになるかと言えばそれは勿論ノーです。

昔のアナログシステムそのままでは私の言っている音は体感出来ません(飽く迄も我が家での実体験と言う限定的事象を前提としていますが...)。

つまり現代においてやるべきシステム構成・環境造りが本来のアナログサウンドをより引き出し易くしたと言えます(私の場合、東京でのマンション住まいと今とでは月とスッポンで何から何まで違うので...例:空間の大きさ・形状の違い、電源環境の整備、チューニングetc)。

アナログシステムはデジタル以上に手間が掛るのが普通なので根気良く対峙して納得のいくレベルに仕上げる努力が必要です(この点私自身未だゝですが...)。

これをやり終えた後は使う方がこの利便性(デジタル)と内容(アナログ)を上手く使い分けて楽しむことが出来れば音楽ライフのシチュエーションに合わせて長~く楽しめるのではないでしょうか。

そうは言ってもアナログを経験した上でデジタルを知り最終判断(判断基準はまさにその人次第だから他人が口を挟むことではないですね~)でデジタルを選んだ人もこれ又多しなので干渉すべきことでもありませんね。

お断り1

私はアナログと言っても懐古的な音が好きで聴いているのではありません。飽く迄も現代フレーバー香るメリハリのある高解像度・ワイドレンジをモチーフとした音が基本です。

そう、エナジーを味わいたいのです。

懐古的な音だけだったら私はアナログ回帰はしていませんし、ソフト(=LP)自身がCDよりも圧倒的に優れていてその奏でる音楽たるや俊敏で反応良く決して過去の遺物ではないことを遅まきながら実感・再認識したからに他なりません。

お断り2

私はソフトの仮想空間保存は信用していませんので今までも今も今後も現物が確認出来るパッケージ依存派(つまり興味があるのはディスクのみ)です。

これぞまさにアナログ大好き人間たる所以でしょうか(生きている内はなくならないでしょう、なくなれば手持ちで楽しむだけだし、その頃はもう耄碌して趣味そのモノを止めているかも...)。

お断り3

現在私は↑に述べた様に原則購入ソフトはCDですが、同じソフトがLPもあってその上LPの方が価格が安い場合は勿論LPを購入します(この場合のLPは勿論新品・アナログ録音が前提)。

こう言うケースは先ずないでしょう。

お断り4

アナログは一般的に製盤を含め当たり外れが多いのは事実です。

しかるにデジタルはどうかと言うとこの種の当たり外れは少ないかも知れないけれど一番肝心な情報(CDフォーマット)がアナログ以下である以上、同列での安定性は論じられない。

こう言う時代の差を承知した上でアナログの素晴らしさを知って貰いたいですね。

~~~~~~~

最近目にするのはネット上でもアナログの話題が増えていることです。大変喜ばしいことですね。

アナログ派は現在も将来も仲間は少ないかも知れませんが可能性と言う裾野は無限に広い。

やれる人だけで良い。

デジタルでは得られないアナログの奥深さ・感動を思う存分味わい、楽しみましょう!!

私自身ここまでアナログ再認識出来たのはやはり環境・システムの再構築のお陰だと思っています。

何故ならアナログソフト(=LP)そのものは昔のままで何も変わっていませんから...。

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コメント

takeotさん、今晩は。
>温故知新
良いことでしょうが中身が違うので全面的に私は賛同は出来ません。
私はデジタル音源をLPにしても余り意味がないように思っています。
だったらそのままを出来るだけ気持ち良く聴くことの出来る環境作りをして楽しむまでだと...。
あの面倒な??儀式だけが生き残っても仕方がないですから。
この問題はホンと難しいですね。
アナログ好きでも今の風潮が本来の回帰と言えるか良く分かりません。
そんなことを言っている内に召されてしまうかも...。(爆)

投稿: EVA | 2012年10月16日 (火) 20時08分

EVAさん今晩は!
最近レコードを聞く人が増えているそうで、生産数も昨年の倍以上になっているようです!しかもレコードを知らなかった若い人も聞くようになってきたのが、この所の傾向だそうです!温故知新と言うことなのでしょうかね?それでも、洋楽は、新譜もレコードも販売と言うのがアマゾンを見ていると当たり前になってきているのは、非常に良いことだと思います。後はもう少し安いと良いのですが(^^;

投稿: takeot | 2012年10月16日 (火) 19時50分

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