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2012年12月10日 (月)

DAC開発雑感~aitlabo ブログ記事(12/9)

 

昨日の記事です。

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現在頒布している4TRANS、DUAL ES9018DACの回路が確定してから約1年が経過しました。そこで反省の意味も込めて設計、検討した項目を整理してみます。

1.音源に依存する数10ps程度とJITTERは僅かであっても音質を損なうが、数10ppm程度の周波数の安定性、精度は影響を与えない。

2.AC電源経由の雑音(インバーターを用いている場合それによって発生する高調波歪み)が悪影響を与える。

視聴環境によってはBATTERY駆動、200V使用等はこの影響を低減する場合がある。

3.従って音源に依存するJITTERを除去すれば、S/PDIF接続は同軸より光の方が音質劣化が少ない場合がある。

4.JITTERを除去すれば、12S等とS/PDIF接続との音質差は無くなる。

5.PCMはDSDと比べJITTERによる音質劣化が大きい。DSDはS/Nの劣化になる。

逆に言えばJITTERを抑圧すればPCMとDSDの音質差は余り無い。

6.JITTERはあらゆる箇所で発生するので、LOGIC回路といえどもANALOG的見方で設計する必要がある(配線長、伝送方法、電源など)

7.OVER SAMPLING FILTERは使用法に依っては根本的な音質劣化の要因になる場合がある。

ただしこの状態の音質が正しいと思われているかも知れない?

8.DACチップの電源は、出力インピーダンス、周波数特性を最良にする必要がある。

可聴周波数帯の電源波形がそのままDAC出力に現れると想定した方がよい。

S/N=120dBであれば電源雑音は1μV以下にする必要がある。

9.通常のS/N無信号時として測定するが、信号を入力するとNOISEが10dB程度悪化する場合がある。DSD時に発生し易い。

10.I/V変換はSLEW RATE、fTに注意しないとTHDが悪化する。

OPAはfT付近になると非線形動作が発生し易いが、IV出力はこの帯域を含む。

11.DAC回路のリターン電流径路を正しく把握して電源回路を設計する必要がある。

プリント基板のトレースの抵抗値(0.5mΩ/□)は通常の線材と比べ10倍以上あるので、広いトレースにしても、特殊な処置をしない限り、余り効果がない。

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この(纏め)記事は自作の方にとっても大変参考になるのではないでしょうか。

我が家は200V駆動ですがノイズの少なさ・ダイナミックさ等々その恩恵に浴しています。

ただこのDACで200V駆動しているのは私とotoさんだけのようですからサンプリングとしては極めて少ないです。

何れにしても同じ200V分電盤の製作者である根岸通信の作と併用した結果は効果抜群です(他社のことは分かりません)。

又光についても我が家で確認する限り一目(一聴)瞭然です。一度比較しただけでその後デジケーは聴いていません(少々勿体なかったが確認の為止むなし)。

又CDP単独のアナログ出力は比較に値せず、論外です。

7.OVER SAMPLING FILTERの項は意味深長な解説ですね。

私は元々やり過ぎは碌な事がないと思っていますから納得の見解だと思います。

薄く引き延ばした餅と同じで体積が一緒であればそれだけ薄っぺらくなるのは当たり前でしょう。

「風呂には温度、モノには限度」の例え通りですね。

さぁ、本日我が家のDACが最後のヴァージョンアップ「DSD化」へ2泊3日の旅立ちをします。

12/12に帰還するのが楽しみです。

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