試聴感想37~aitlaboDACブログ(5/3)
今朝の記事です。まさにホヤホヤですね。
長い(1.曲名紹介)ので割愛させて頂きましたm(_ _)m。
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DAC機を購入され、試聴感想19,21に記載した方が当方製プリアンプを接続しての感想です。
プリアンプの音量調整はmultiplyingDAC方式型です(定抵抗方ATT方式もありますが、別途評価では同様の様です)。
出力の伝送方法が電圧と電流駆動に即時切り換えられます。
以下が報告です。
今回のプリ・アンプ試聴は微細な比較となりますので、単なるコメントだけでは具合が悪いと思いますので参考までに使用音楽ソース・機器を記載いたしました(なお、PCM&DSDともCD・SACDからリッピングしてWAV・DSDファイル化後SDカードにコピーしています)。
2.使用機器
・トラポ:SDtrans384(バッテリー電源:パナソニックQE-QL301、バイパス・キャパシタ追加、LCD用ジャンパピンオフ)
・ヘッドフォン:逸品館AIRBOW SR-SC21(スタックスSR507相当製品のクライオ処理版)
・ヘッドフォンアンプ:スタックスSRM-007TA(プリ接続は、本機のメインボリュームをMAX位置で固定)
・DAC:AITDAC(I2S端子追加機、なお今回の視聴半ばにマスタクロックを45.1MHz直接供給に変更)
・接続ケーブル:トラポ~DAC:HDMI(オヤイデHD-PSW1.0)、DAC~AITプリ:バランスケーブル(オヤイデ TUNAMITERZOXX1.0m)、AITプリ~ヘッドフォンアンプ:AIT特性電圧・電流兼用バランスケーブル
3.試聴結果
1)AITプリの接続効果
プリ無しの試聴と比較すると、プリ追加により以下のような顕著な効果があるようです。
①聴感上の音の力感増加
不思議なことですが、どの音楽ソースを聴いていずれも音に「タメ」が効いた感じとなり音の抑揚と起伏が鮮やかに聴き取れます。AITプリは減衰機能だけなのに音が増幅されたように聴こえます。
昔から、プリは「straight wire with gain」が理想とされ、私もそのように信じてきました。
AITプリは「straight wire with reinforcement」のような印象で単なるアッテネータ機能に止まらない機器のように感じました。
増幅機能があるのではと思い、視聴中に電話で角田さんに「gain1:1」であることを確認したほど。不思議です。
②聴感上の音の分解能の向上二つ目に不思議なことは、現有の接続に比較して音の分解能が遥かに向上したように聴こえます。
ピュアな接続という意味では現有のほうが遥かに単純だと思うのですが、信じられない思いです。
ここからは想像ですが、ヘッドフォンアンプのショボいヴォリュームを通さずにAITプリのアッテネータにより音量調整をしたことから解像度が飛躍的に上がったのではないかと受け止めています。
アンプのヴォリュームのクロストーク等が悪戯していたのでは?今までパッシヴ型のアッテネータもいろいろ試してきましたがパッシヴ型は大抵が音に力がなくヴォリュームを上げなければ解像度が判別できないことが多かったように思います。
システム的には伝送回路が増えたのに解像度が上がるとは・・・・。理屈を超えた現象に戸惑いながらプリの難しさを痛感させられました。
③ゆったりとした音楽のテンポ
今までの拙い経験では、音楽の分解能(特に中・低音部)が向上すると聴いている音楽のテンポがゆったりと感じることが多かったのですが、今回の視聴でもそれを感じました。
ゆっくりしたテンポと分解能が向上したおかげでしょうか、視聴した歌手(④、⑤、⑧)のディクションが明確に聞き取れるようになり歌を聴くのが一層楽しくなりました。
ちあきなみの「冬隣」を聴きながら、彼女が亡夫を偲んで歌っているようでジーンとしてしまいました。
またターフェルの胸の厚そうなこと!森さんのお顔きれいで素敵ですが、ソプラノの澄んだ声もうっとりします。
④リアルタイムDSD変換なしでもPCMが楽しめる
AITDACのDSDリアルタイム変換は大きな魅力ですが、AITプリを追加すると分解能が向上したせいでしょうかPCMそのものを聴いても細かいニュアンスが楽しめるようになりました。
(角田様に失礼ですが、AITプリの解像度がよすぎて、リアルタイムDSD化により音数が増えた結果これに纏わる「産毛」のような部分が聴き取れてプリとDACが喧嘩しているような感じに聴こえてしまいました*)
*この感想は、マスタクロックを45.1MHz直接供給に変更前のDACでの視聴結果です。
変更後は、それまで感じられた「産毛」のような部分が無くなり、DACとプリがお互いを高めあってDSDリアルタイム変換が一層ニュアンス豊かに聴こえるようになりました。
また、音源の①~③はLPレコードの音源をCD化されたものですが、発売時のころ聴いて音がキンキンして長時間の演奏に耐えられずにお蔵入りしたままでした。
今回の視聴で当時のアナログ録音が極めて高いレベルにありCDにもチャンと記録されていたことを実感しました。
これからお蔵入りしたままの古いCDをも一度聴きなおすことになりそうです(今思うと友人に譲渡するなど処分してしまったCDの中には優秀な録音があったろうにと反省しきりです)。
以上の視聴印象はDSDリアルタイム変換音源を中心としたものですが、DSD生ソース再生は解像度・音の立体感などが一層鮮やかに表現されています。
DSD生ソースの表現のすごさは改めてくどくどと書く必要は無いと思いますのでコメントは省略したほうが賢明と思います。ただ一言、AITプリの凄みを改めて実感しました。
2)AITプリの電流/電圧方式の違い
・AITプリの音質は極めて高いレベルであり、両方式の微妙な違いを表現しようとすると強調気味になり誤解を与える虞がありますが、
あえて針小棒大な表現をすると以下のような違いを感じました。
なお、この違いは視聴した音楽ソースとも関連するように思います。
ジャズなど生々しい直接的な音像を聴く場合、打楽器系の音源の場合の評価は逆転するかも知れませんので予めおことわりしておきます。
①電流方式のほうが音の鮮度感・透明性を感じる
WAV、DSDいずれのファイルも電流式で聴いたほうが鮮度感・透明性が僅かながら向上するように思いました。
2方式の違いを上手く表現しにくいのですが、家内が「2つとも水底の石が見えるきれいな湧き水を覗き込んでいるみたい。
でも、電圧式は水底の小石の数を数えようとすると水がかげろうのように揺らいで数えにくいけど、電流式は揺らぎが無く小石が幾つあるか数えられるみたいな感じ・・・」と表現していました。
電流式が揺らぎの無い澄んだ水という表現は独特ですが、感覚的に分かるような気もします。
②電流式のほうが音の押し出しを強く感じる
電流式で聴くと、電圧式よりも聴感上の音の力感を強く意識します。特に音の抑揚と起伏が大きい大編成曲でこれを感じます。
古くからのアナログファンの私は、電流・電圧方式比較となるとカートリッジのMC/MMの聴感上の違いを連想して、ついつい強い電流式のMCに肩を入れしがちですが・・・・・素人の偏見です。ご容赦ください。
3)追記
昨年末のAITDACと同じように、家族でワイガヤ試聴会を開催し皆満足して終了しました。
(プリ以降の再生装置は、35年間付き合ってくれているパイオニア・エクスクルーシブM4a、ロジャースLS3-5Aの組み合わせ。
寄る年波で解像力はにぶりましたが、人の声はBBCモニターらしく素直)
以下は、その時の皆の反応です。
・家内):普段は音に気難しいのにニコニコしながら終始楽しそうに聴いていました。
視聴会終了後、学生時代の名誉演奏指導者であったケンプ老師のLPレコードを何枚か取り出し、LPプレーヤでかけて欲しそうな表情でした。
試聴で何か感じるところがあったのだと思います。
・娘):歌謡曲然とした ちあきなおみ 今まであまり好きじゃなかったけど、彼女のファルセット風の声、いいね。上手い!
・娘婿):昨年購入したアキュフェーズC3800の音がご自慢でしたが、AITプリを視聴してショックを感じた様子です。
私は、トラポ・DAC・プリ・メインとアキュフェーズで統一してるから一貫した音になるのでベストじゃないの?と慰めておきましたが・・・・・
・堕耳の私):娘婿の反応を見ながら慰めたり、内心「してやったり!」の表情を隠すのに苦労の連続
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噂は角田さんから聞いていましたがその実態が見えて来ましたね。
AITプリの電流方式は又大化けするモノになりそうです。
直ぐに買える訳ではないけれどCD専用で楽しむのに良さそうですね。
面白いのは今私の周辺で又ちあきなおみがブームなのですがその中でも「冬隣」が評判なのです。
実は昨日久し振りに聴いていました(爆)。
又詳しい話を角田さんに聴いて見ようっと。
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