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2014年7月25日 (金)

周波数特性(フラット)の落とし穴

ネットで良く見る光景ですが周波数特性を可変出来る装置を使って部屋の特性を変えよう(フラット化)としている人が結構おられます。

測るだけなら未だしもSPから出て来たデータを弄ってそれがフラットになったら音が良くなったとでも思っておられるのでしょうか。

まぁ~、やっている人はそう思っているのでしょうね(汗)。

しかしながらそれは大いなる勘違いと言うかそれだけでは音は良くなりません。

仮にフラットにしたからと言って環境の質は全然変わっていませんので音が良化することはないのです。

つまりフラットは物差しの一つで大切な要素には違いありませんが肝心なことをお忘れではありませんか~(この表示された特性は瞬間のデータではなく数秒間の平均値なのでホンと意味がないので精々物差し程度なのです)。

それは部屋そのモノの素性(特性)・・・響き・残響時間等のアコースティックな特性です。

サーロジックによると

オーディオルームの音は下記パラメータのバランスで決まります。

①:位相干渉と定在波
②:フラッターエコー
③:壁・床・天井の振動
④:初期反射音
⑤:残響時間と残響音の周波数特性

と紹介されています。

こんなに沢山のパラメータがあるのにF特(データ)だけ弄ってフラットにしても意味がないのです(バランスで言うと全く塩梅は良くありません(爆))。

素性がぼろかったら特性を弄って苦労してフラットにして見たところで何も改善出来ないのです。

寧ろ特性をフラット(これ自体恐らく至難の業と思いますが...)にしたら却ってぼろい部屋の特性込みでフラットになるので逆にダメダメサウンドになるだけ!?。

つまりぼろい素性(特性)がベースとなっている環境をそのまま幾ら弄っても良くなる訳がない...、と言うことです。

ぼろい素性が先に改善されてなおかつデータがフラットであれば分かります(→先にやるべきはルームチューニング!!)。

コミコミでやっても???が増幅するだけです。

素性には沢山の要素があります。

構造・形状・材質等々に起因する↑のパラメータです。

完璧にやることは先ず不可能でしょう。

だからフラット化に着目する前に先ずやるべきは↑の通りアナログ的なルームチューニングなのです。

ただし素人(含む私)の皆さんのやっていることを見ると結果として吸音過多となっている例が多いようです。

これだと安直に聴き易いと言う結果になるだけ(音が死ぬ)で本質的なルームチューニングには程遠い、単に自己満足で、良いと言う錯覚(思い込み)に陥っているだけでしょうね~(音が生きて来ない)。

本当はライブを前提にしたチューニングが大切なのです。

これは中々難しいので素人の力では先ず無理でしょう。

そして何よりも注目したいのは残響時間の周波数特性です。

これが良ければそこそこ良い音がします。

言いたいことはぼろい部屋込みで特性だけ弄っても何ら改善出来ないと言うことに早く気が付いて頂きたいのです。

メーカーが何十万円もするこの種の装置を売っていますがそもそもその企業でぼろい部屋込みで改善出来たと言う事例を寡聞にして私は存じません。

百歩譲って多少元々素性の良い部屋を弄って更に良くなったと言うのであれば理解出来ますが...。

ぼろい部屋であればそのぼろさがネックになっていつまで経っても納得の行く聴感上の改善は出来ず時間とコストの無駄になるだけなので寧ろしない方が良い(メーカーのねぎカモになるだけなので止めましょう)…やりたい人は止めても無駄ですからどうぞ...。

周波数特性だけが音が良い条件ではないので金科玉条の如く崇め奉り盲信するのだけは止めたいですね。

どうしてもと言う人は兎にも角にも↑の通り先ず部屋(環境)のぼろさを改善してからにしましょう(繰り返します、コミコミでデータだけ弄ってもダメです)。

独り言でした...。

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