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2015年5月 2日 (土)

アンバランスなバランスの魅力

物事は全てバランスが整っていればOKかと言うほど単純なことではない。

アンバランスの度合いは人それぞれでしょうがバランスを崩した美しさ(誰しも日常的に体験していること)も捨て難いモノである。

これはオーディオにも言えると思います。

構造物・配置(セッティング)しかりです(シンメトリーとアシンメトリー(’14.3.15アップ))。

完璧に全てをバランス良く整えることは物理的にも難しいし、私は生来の天邪鬼なので敢えて少しアンバランスさを取り入れて(要するに適当にズラす)それで全体のバランスの妙を構築するやり方でオーディオを楽しむと言うことをズ~っとやって来た。

その方が気分的にもガチガチに正座?して音楽鑑賞などと言う堅苦しさからも解放され、リラックスして楽しめると言うモノ。

そう、自宅での音楽鑑賞の良いところはコンサートホール等の生演奏の鑑賞と違って他人に遠慮することなくリラックスして楽しめるところです。

咳払いしようが○○○しようがそんなことは全然お構いなしです(汗)。

ですから(我が家の場合)建物の構造は左右シンメトリーであっても細かく見れば窓の配置や置物の類までシンメトリーな訳はなくその微妙な差を利用して逆に雰囲気醸成に活かしています。

例えばパネル類の設置もそう言うことを前提に考えればガチガチに左右正確に対象設置したところで空間全体から見れば元々アンバランスな状態を前提にしているので意味がないことが分かる。

要は総合的(立体的な視点に立って)にバランスさせることが必要なのだ。

と言うことは平面(メジャー)の世界ではなく立体的なことなので突き詰めればアンバランスでしか有り得ないのです。

スペックとか何とか質的なことの追及は分かるけれどそれがいくら良くてもより音楽的になるかどうかは又別問題なのです。

私は音楽鑑賞とは(定義の仕方で違って来ますが)楽しめることが最重要だと思っています。

ハイスペックな音だと言われても平板でつるっとしたノッペラボウな音では詰まらなくて(私にとっては)意味はありません。

ロースペックであっても立体的な表現で琴線に触れる音楽が奏でられればそれこそ聴いていて真に感動出来、魅力ある音楽となるのです。

と言うことで私はリマスター(過去多少買ったモノもありますがそれを聴くことでそれはオリジナルを単に弄って遊んでいるだけで全く変質させてしまった別物だと多くの場合そう判断しました、つまり本来リマスターと言うのはオリジナルを後世の人がどこまでオリジナルの音楽の本質・内面を含め全体像を咀嚼してやったかが第一義であると思うのだが私の知る限り多くの場合、そうなっていなくて単に聴き易く作り変えているだけのように思いました)初めハイレゾやネットには全く関心がありません。

そして美音も...(感動出来る音楽は何も美音に限りませんから...)。これは言い換えれば加工・修飾音でしょう。

とどのつまりオーディオって建物の構造に始まり、内部の仕様、機器類の組み合わせ等々複雑に要因が絡まって来るのでとてもじゃないけれどそう簡単にメジャーで測ってお終いと言う訳には行かない。

ましてや何もない空っぽの空間をコンピューターシミュレーションで設計出来るほど簡単なことでは毛頭ない(最終的に出来上がって音楽鑑賞を楽しむ段階での状態が問題なのです)。

結果、最終的には個々人のノウハウ・経験・器量・考え・聴き方が大きくウエートを占める趣味だと思います。

まぁ、何にコスト・時間を掛けるかは個・個人で違いますのでそれは置いといて音楽鑑賞を楽しみながらより良い状況作りをすることでオンリーワンの世界は手に入れることが出来ます。

私の拙い経験から申し上げると環境にもよりますがアクセサリーの類などは最小限の使用に抑えるのが一番良いと思います(振り回されるだけで根本・根源的な解決には全然ならない(なっていない)からです)。

機器類については同じメーカー製で纏めるとバランスは恐らく良いでしょうね。

でも多くのマニアと言われる人はそうはしていない(勿論一部実施している熱狂的な特定メーカーマニアもおられます)ケースが大半なのは何故か...。

私もそうしていない方の人間です(汗)、これがアンバランスなバランスの魅力(の一形態)だと思っています。

選択肢・可能性が多い方が自分の考え・ひらめきを発揮して組み合わせを考える楽しみがあり、出したい音を追求する楽しみがあります。

当然この方法は同一メーカー製で纏めるより遥かに難しいでしょう。

難しいから楽しい、それが趣味だから、遣り甲斐もある...。

答えはひとつではないから出来る間は出来る範囲でそれを追求するのが趣味の趣味たる所以ではないでしょうか。

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