MILES DAVISのアルバム
今日紹介するのはMILES DAVISです。アルバムはSTEAMIN’(’56、’76)です。
メンバーはマイルス・デイビス(tp)、ジョン・コルトレーン(ts)、レッド・ガーランド(p)、ポール・チェンバース(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)です。
A
1.SURREY WITH THE FRINGE ON TOP
2.SALT PEANUTS
3.SOMETHING I DREAMED LAST NIGHT
B
1.DIANE
2.WELL YOU NEEDN’T
3.WHEN I FALL IN LOVE
’56.5.11と10.26の二日間でデイビスは実に25曲、LPにして4枚分の録音を敢行した。全てワン・テイク。しかも結果後々まで語り継がれるような好演揃いとなった。
何故このような強行録音をしたかと言うとこの後CBSへの移籍が決まっており、しかもこの時点でCBSでLP1枚分(ラウンド・アバウト・ミッドナイト)の録音を済ませており、これを早く世に出したかった、からと言われている。
がプレスティッジとの契約期間(1年)内の4枚のアルバム作成は終わったけれど残りの契約期間がどうなったかは知らないと。~ライナ・ノーツより
所謂マラソン・セッションによる25曲が「リラクシン」「クッキン」「ワーキン」「スティーミン」に配分されて世に出た訳です。
CBSにデイビスを持っていかれたプレスティッジはこれらの4部作を1年に1枚の割合で発売し、全部を発売し終わった時にはコルトレーンはデイビスの元を去っていたと言う訳です。
もう一つこれらの曲は全てクインテットの演奏ではなくコルトレーンが抜けたカルテットの演奏もあるのですね。
SURREY WITH THE FRINGE ON TOPはミュージカル挿入曲です。この時期の彼(デイビス)は凡百の歌手よりも秀でた歌い手であった。
SALT PEANUTSはガレスビーとクラークがエラのバンド時代に合作したバップ曲。
SOMETHING I DREAMED LAST NIGHTは元は歌曲。デイビスは見事に歌手の役割を演じる。デイビスの詩情に太刀打ち出来るのはフランク・シナトラだけではないか。
DIANEは映画の主題歌。デイビスはニュー・クインテット結成後美しい旋律の歌曲を演奏することに力を注いだ。このトラックでのデイビスも素晴らしいの一語である。
WELL YOU NEEDN’Tはモンクの挑戦的な名曲。
WHEN I FALL IN LOVEは映画の主題歌で、甘いバラードである。デイビスは原メロディーにさりげない音の装飾を施すことによってそのスリルを更に高めるのである。このトラックではそんなデイビスを充分に味わうことが出来る。~ライナー・ノーツより
ライナー氏の解説のように本当に良く歌っています。本当にワン・テイクで録ったのかい、って確認したくなる内容ですね。ノリは最高です。楽しいアルバムです。
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