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2017年10月 6日 (金)

傾斜天井の部屋のSP設置位置の巻

「傾斜天井の場合、スピーカーを天井が高い方かまたは低い方に設置するのが良いか賛否両論ありますので、私は自分の耳で確かめたく、我が家では両方の面に配置できるように設計しました。

半年程スピーカーの配置を変えて聴きこんだ結果、現在は天井の高い面にスピーカーを置いています。

音楽を聴いている時に、音響空間として天井が視覚に入らないのはなかなか良いものです」

と最近↑のような訳の分からない記事を見ました。

この文章を読んでこの人は音の流れの仕組みを理解していない、と思いました。

そもそも発音体の形状を良く見ることですね。

ラッパ類は口元が小さく出口が大きくなっています。

SPユニットも同様です。

更に言えば専用のコンサート会場は恐らく全てそうでしょう(勿論全て確認した訳ではないので断言は差し控えておきます)(又多目的ホールは別・・・ドーム会場は本来別目的使用なので論外)。

まぁ、我が家も4半世紀前にこの(傾斜天井の)オーディオルームを作る際、随分時間を掛けて無い知恵を絞って色々考えた結果、「傾斜天井がオーディオには効果的」と判断しこれを取り入れて設計士に依頼したモノです(高さは普通のマンションの倍は欲しかったので3~5mとした)。

当時は参考になるモノ(特にオーディオルーム等は皆無)が今と比べればホンと少なかったですから...。

で、ヒントになったのが↑のコンサート会場であったり発音体の形状です。

又グランドピアノも演奏内容によって上蓋(大屋根と言うそうですね)を開けて音量を上げたり音を飛ばす工夫が(3段階で)出来るそうです。

冒頭の「現在は天井の高い面にスピーカーを置いています。」と言っているのはそもそも発音体の仕組み・流れを全くご存知ないか若しくは出来上がった部屋に余程問題があるのかそれとも感性の問題(ごにょごにょ)か分かりませんが相当な見当違いをされていると思います。

そもそも「スピーカーを天井が高い方かまたは低い方に設置するのが良いか賛否両論あります」と言っておられますが私が今まで見て来た範囲ではそのような記述を目にしたことは一度もありません。

単にこのひと自身が検証結果(を誘導する目的・・・ステマか?)の為に「賛否両論あり」を利用したのではないかとさえ思えます。

これからオーディオルームを作られる方は先ずご自分の耳で確認するのが一番良いですが出来ないならしかるべき専門家(サーロジック等)に尋ねる等兎に角工事をやるまでが一番大事なので納得の行く筐体・構造を練って見て下さい。

更に出来れば単純な直方体ではなく+αとして消音(レゾネータ)機能を併せ持つ部屋構造が最大の効果を発揮します。

吸音ではなく消音ですので直方体の内側には吸音材は使わないと言った位徹底して下さい。

つまり音の逃げ場を有した筐体はライヴ環境かつ音の飽和をなくして気持ちの良い音楽鑑賞が可能になります。

蛇足ですが

「音楽を聴いている時に、音響空間として天井が視覚に入らないのはなかなか良いものです」とも言われていますが天井高が低い方で3mもあれば通常の鑑賞姿勢では視覚に入りませんけれど(爆)。

勿論上を見上げればどちらであっても天井は視覚に入りますよ。

あッ、そうそうもっと大事なことを忘れていました。

↑の設置だと天井からの反射音がモロにリスナー辺りへ集中して降り注ぐことになるので極めて不味いですね。

これで良いと言うのではホンと感性が疑われます(汗)・・・尤も趣味なので本人がそう思っているのであればそれで良いけれど...。

以上独り言でした。

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