MERCURY LIVING PRESENCE CD・・・備忘録
MERCURY LIVING PRESENCE シリーズCD(9)
これは’09.4.16にアップしたモノの要約です。
今日紹介するアルバムがこのシリーズの最後となります。本当は10枚あるのですが購入していませんので...。
アルバムはオシポフ国立ロシア民族オーケストラによるバラライカの饗宴(’62録音)です。指揮はヴィタリー・グヌトフ ルドルフ・ベロフ(ドムラ・ソロ)収録時間は49:30
このアルバムはアメリカの録音スタッフが初めてソヴィエトで行ったレコーディングで、本場のバラライカの演奏が素晴らしい録音で収録されています。
バラライカの饗宴
1.2つの民族による幻想曲
2.日の出
3.菩提樹
4.カマリンスカヤ
5.ヴォルガ幻想曲
6.月の光
7.モスクワ郊外の夕べ
8.リンゴの木の下で
9.道化師の踊り(チャイコフスキー)
10.居間
11.夕べの鐘
12.旧き友よ、われを訪れよ
13.魔法使いの踊り
14.くまんばちは飛ぶ(リムスキー・コルサコフ)
オシポフ国立ロシア民族オーケストラはロシア民族楽器オーケストラの「父」、ワシリー・アンドレーエフ(1861~1918)(バラライカの名手)が死んだ翌年にロシア・ナショナル・オーケストラが結成され、その最も有名な指揮者ニコライ・オシポフの名前を冠して世界に知られるようになった。
レコーディング当時このオーケストラで既に10年間指揮者を努めていたヴィタリー・グヌートフは、モスクワ国立音楽院の出身である。
又民族楽器はグネーシン音楽学校とモスクワの10月音楽協会で教えられ毎年多くの若者たちが育っている。
「2つの民族による幻想曲」で素晴らしいドルマの独奏を聞かせるルドルフ・ベロフは、このディスクが録音されたときはグネーシンの学生であった。
バラライカ・オーケストラの楽器を紹介しておきます。
ドルマ:オシポフ・オーケストラの主要楽器はドルマで、まるい胴の上に短い弦が張られている。オーケストラで使われているのは3本弦だが、4本弦のものも一般的である。
ドルマはプレクトラム(金属や象牙製の爪)でひっかいたり、はじいたりして音を出す。最も特徴的な音はマンドリンの音に似ていなくもない。
バラライカ:ロシアの民族楽器の中でも一番有名なのがバラライカであろう。普通はドルマと同じく3本弦だが、胴は三角形で、プレクトラムではなく指で演奏される楽器の音域と響きは多彩で、第一、第二、およびアルト・バラライカの何れも2本の弦が同じ音で調弦されていることを考えると驚異的である。
ウラディーミル・シェファードのホルン:オーケストラの楽器の中でも最も魅力的なものに挙げられるだろう。何世紀もの間、昔のロシアのウラディーミル地方で羊飼いたちによって使われて来た。ホルンの特徴が最も良く聴き取れるのは「道化師の踊り」の最後の部分である。
グーズリ:最も古いロシアの楽器で、起源は少なくとも10世紀にまで遡る。もともとは1本から2本の弦をひっかくだけの原始的な楽器である。ここで使われているのは19世紀に改良された最も進んだものである。
「月の光」はオーケストラの各セクションの色彩を豊かに浮かび上がらせ、「道化師の踊り」は総奏による情感のこもった音楽性の豊かさを聞かせてくれる~ライナー・ノーツ。
このアルバムはバラライカの音色もさることながら他の楽器の素朴な音色に聴き入ってしまう。ソヴィエトにおける本場の味わい深い演奏です。
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